アメフト仕込みのパワームーブでゴール下を制圧 〜 栃木ブレックス #4ジェフ・ギブス

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3チームがチャンピオンシップ進出を獲得し、あとはレギュラーシーズンのNo.1を掴むだけ。
そんな様相を呈している、B1・東地区。
現在首位に立っているのが、栃木ブレックスだ。

4月9日のアウエー千葉戦にも多くのブレックスファミリーが船橋アリーナに集結し、大きな力となった。

日本一早いトランジションバスケットで、あっという間にゲームを自分たちのものにし、一気に相手を突き放す。
一つのプレーで一気に流れを変えてしまうのも特徴的な強豪である。
そんなチームの中で今シーズンゴール下の番人として、移籍してやってきたベテランといえば、#4ジェフ・ギブスであろう。

この腕の筋肉を見て欲しい。まさしく筋肉マン!

188cmというインサイドプレーヤーとしては高くはないが、彼の肉体は鋼のように硬く大きく強い。
正直想像すると、彼がゴール下に突っ込んできたらと考えたら「怖い」という言葉しか出てこないのである。
まさしく「重戦車」という言葉が相応しいであろう。
しかも、彼の肉体は強いだけではなく非常にしなやかなのだ。
身長が低いため、ゴール下での争うに負けてしまうのではないかと予想を立ててしまうが、全くそれは違うのである。
体を相手に上手くぶつけながらスペースを確保したり、リバウンド争いの時も相手に体を上手く預けながらタイミングを図って、次々とボールを手中に納める。
持ち前の「重戦車」から生まれる圧倒的なパワーと、体をしなやかに使いながらイニシアティブを取る。

「柔よく剛を制す」という言葉が、そのまま当てはまるプレーぶりである。

この体でスピード感を持ってアタックされると考えるだけで相手ディフェンダーには脅威でしかない。

4月9日(日)の船橋アリーナ、千葉ジェッツとの熾烈なる上位直接対決に臨んだ彼。
前日の敗戦を受けて、持ち味であるフィジカルをより出していこうとゲームに臨んだのであった。
その結果、23得点・12リバウンドと前日のスタッツを大幅に上回り、勝利に貢献したのである。
まさしくこのゲームのMVPは彼しかないであろう、得点においてはゲームハイと文句の付け所がない。
豪快なダンクも1本決め、会場をどよめかせた事も付け加えておきたい。

4/9のゲームでは23得点・12リバウンドのダブルダブル。このゲームのMVPは彼であろう。

ゲーム後、彼はこんなコメントを残してくれた。
自分自身のプレーに納得している様子だった。

-自分のパフォーマンスは悪くなかったと思います。
よりローポストでの存在感をより出せればと思ってゲームに臨みましたし、昨日はあまりフィジカルを活かしてプレーできなかったので、そこをより意識しながらフィジカルにタフにプレーできました。

最後の質問になった瞬間、彼に対してこんな事を聞いてみた。

-36歳という年齢で非常に長く日本でバスケットをプレーしているけど、今日もタッチダウンパスのようなプレーだったり、フットボールのラインバッカー(*1)のような素晴らしいパワープレーなどを見せてくれたが、どこからその源はやってくるのですか。

このゲーム中、遠藤選手へのアメリカンフットボールのQBのようなタッチダウンパスを1本送り、ファストブレイクに繋げ、チームのテンションを一気にあげるプレーを見せたのである。そして、パワーを活かしてリバウンドに得点に素晴らしいゴール下でのプレーぶりだった。

圧倒的なパワーを活かし、ゴール下でも果敢に攻守両面でアタックし続ける。

この質問に対して満面の笑顔と時より笑いながら、彼はこう答えてくれたのである。

-自分は長い時間、フットボールをやっていたのでフィジカルなプレーをとても好んでいるんです。
実は大学時代はタッチダウンパスを逆に受ける側だったんだけど、今日は遠藤選手に1本いいタッチダウンパスが出せて良かったなと思っているし、そういうフットボールからの経験からもスクリーンだったりフィジカルにアタックする事だったり、それは自分の強みだと思っています。

Bリーグ初代王者という称号を掴むために、彼のゴール下での活躍は必要不可欠である。
36歳という大ベテランの域に達しても衰える事のないフィジカルとスマートさ。
アメフト仕込みのパワームーブとディフェンスがコート上で何度も現れた時、その瞬間に歓喜の輪ができていくに違いない。

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(*1)相手のランニングプレーを止めたりする守備側のポジション。スピード、相手のブロックを外すテクニック、圧倒的なパワーが必要なのである。

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