「絶対に負けたくない、勝利に対して究極にこだわる」という言葉が似合う1日だった、2015年2月1日(日)
群馬県前橋市・ALSOKぐんまアリーナで開催された、今シーズンのターキッシュ エアラインズ bjリーグのオールスターゲーム。
「年に一度の夢の祭典」
リーグ屈指のプレーヤーたちが、今日本の中で熱い街の一つでもある、群馬県に集結したのである。
その会場には4,328名が集まり、真剣勝負となった40分間を一喜一憂しながら見守ったのであった。
リラックスした雰囲気の中で、オールスターゲームならではのプレーを楽しみながら堪能しようと思っていた予想を、真逆なくらい覆されたゲームとなった。
選出されたプレーヤーやコーチも各々自分のパフォーマンスしながら花道を通ってコートイン。
集まったブースターも声援を送り、歓喜に沸く一面もあった。
ゲームがTip Offされると、一気に真剣勝負と化していったのである。
序盤からディフェンスで、相手にしっかりプレッシャーをかけ、思うようにプレーをさせなかった。
それでも逆にオフェンスに目を向けると、タイトなディフェンスやプレッシャーをこじ開けようと、持っているスキルやフィジカルでスコアを重ねていく。
更にトランジションが激しく、攻守が目まぐるしく切り替わり、見ているものをコートに引き込んでいくプレーヤー達。
1Q序盤は、WESTが高確率なアウトサイドシュートを武器に点差を広げていくが、一方のEASTも早い展開からドライブやカットインプレーなどで得点を重ねていく。
普段は一緒にプレーをしていないのもあり、呼吸が合わない部分もあったが、お互いディフェンスから息を合わせていこうとしていく。
WESTでは#8太田 敦也選手がオールスターで以前から見せたいと言っていた3Pを華麗に沈めていけば、EASTは#10スクーティー・ランダル選手&#15リチャード・ロビー選手が持ち味の鋭いドライブで会場を沸かせていく。12-15のWESTリードでオフィシャルタイムアウトへ。
その後、ペースを握ったのはEASTだった。
地元・群馬クレインサンダーズ所属#2友利 健哉選手が冷静に3Pを沈め、地元ブースターの歓喜に会場が沸けば、続いてリーグ最長身226cmの#45ウィル・フォスター選手の華麗なペイントエリアでのフックシュートと連続得点!2プレーでEASTが逆転する。
それでもWESTは冷静にゲーム運びを進め、#15鈴木 達也選手のスティールからファストブレイクで流れを掴み、残り8.3秒には#5オルー・アシャオルの軽やかなドライブでWESTベンチは大盛り上がり。
20-26とWESTリードで2Qへ。
#2ドゥロイレン・バーンズ選手の3Pにはじまり、#14岸本 隆一選手の華麗なダブルクラッチ&3Pと、キングスの2人がチームを牽引し、22-34と一気にWESTが突き放していく2Q序盤。
これ以上突き放されたくないEASTは、ここからギアを上げていく。
#1ケジュアン・ジョンソン選手の3Pでスタートし、1Qでも活躍した#10スクーティー・ランダル選手&#15リチャード・ロビー選手がここでも果敢なリングへのアタックでスコアを重ねていき、点差を4点まで縮めていったのである。
そこからは一進一退の攻防が続いていった、入れられたら入れ返すというお互いのプライドがぶつかり合う非常に締まった流れとなっていく。
EASTはここで3Pコンテストでチャンピオンになった#5田口 成浩選手が連続3Pを決めて会場を沸かせれば、#5オルー・アシャオルの華麗なダブルクラッチで応戦していくWEST。
普段ペイントエリア付近でのプレーを得意とするEAST#42ジーノ・ポマーレが、フリーとなったペリメーター付近からしっかりと3Pを沈めて、ベンチが大盛り上がりしていけば、#68永田 晃司選手は切れ味鋭いドライブで相手ディフェンスを抜き去り、華麗にリバースレイアップを決めて点差を縮めていく。
クロスゲームとなった展開でハーフタイムに突入、45-49とWESTリードで後半へ。
後半スタート、序盤から一進一退の攻防を繰り広げながら、ゲームが展開されていく。
まずはEASTがクイックモーションからの3P攻勢で一気に流れを掴んで逆転していく。
まずは#5田口 成浩選手が開始すぐさま決めていけば、ここから#32池田 雄一選手のShow Timeがスタートしていく。次々と得意の3Pシュートを冷静に3本連続で沈めて、会場からは歓声とどよめきが沸き立つ。
WESTもお返しと#27レジー・ウォーレン選手から#2ドゥロイレン・バーンズ選手とパスが繋がり、最後は#1清水 大志郎選手が3Pを沈めていくが、EASTの勢いは止まらない。
#10スクーティー・ランダル選手のドライブからのAND1プレーに加えて、#45ウィル・フォスター選手の豪快なダンクで勢いづいたまま、オフィシャルタイムアウトへ突入していく。
62-57のスコアでEASTリードの展開に。
その後、展開はこう着状態となり、なかなか点差が変化しない。
そんな中でもWESTディフェンスのプレッシャーが更に強くなり、少しずつEASTのシュートが決まって行かない流れとなっていく。
その効果もあってか、残り1分からWESTがオフェンスでも流れをつかんでいく。
#32畠山 俊樹選手のパスから#5オルー・アシャオル選手の豪快なワンハンドダンクで流れを引き寄せると#15鈴木 達也選手の豪快な3Pが静まると、最後は#5オルー・アシャオル選手のレイアップがAND1で一気に点差が縮まる。
71-70とレギュラーシーズンを思わせる展開の中で、最後の10分間へ突入していった。
始まった4Q、ギアをあげて猛攻を見せたのはWESTだった。早速、#30テレンス・ウッドベリー選手がドライブからのAND1プレーでスタート。
すぐさまEASTも#15リチャード・ロビー選手のファストブレイクからのボーズハンドダンクで応戦するが、ここから#2ドゥロイレン・バーンズ選手がゲームを完全に支配していく。
巧みなゲームコントロールから、隙あれば自らドライブで相手ディフェンスを切り裂き、タフショットを次々に決めていく。
EASTがタイムアウトを請求し、流れを切ろうとしても続くWESTの流れはどんどん加速していく。#30テレンス・ウッドベリーが3Pを決めて、WESTのリードは二桁に広がる。
ここでEASTも意地を見せていく、#10スクーティー・ランダル選手のペネトレイトが華麗に決まっていき、点差が6点に縮まったところで、オフィシャルタイムアウト。
81-87のWESTリードの展開で、レギュラーシーズンを彷彿とさせる真剣勝負へと更に加速していったのである。
WESTが効果的にスコアを重ねて再び点差を二桁にしても、EAST#10スクーティー・ランダル選手の勝負強さで点差は4点差に縮まるという、手に汗握る流れのまま残り3分を切る。
ディフェンスもよりプレッシャーが増し、絶対に負けたくないという気迫を感じることができる熱い激しいゲーム展開へと変貌していった。
ここでWESTのチームディフェンスが効果を発揮し、ゲームを支配していく。
相手のオフェンスを巧く止めていくと、オフェンスでは果敢にリングにアタックしていき、フリースローを獲得し、確実に決めていく。
残り2分半で点差は二桁に広がり、追いかけるEASTがタイムアウトを請求。
その後のオフェンスで早く点差を詰めようと、EASTは3P攻勢で勝負に出るが、5本連続で放ったシュートはリングに嫌われ、思うような流れに引き込めない。
最終的にはWESTがこのまま逃げ切り、夢の祭典はゲームエンドとなった。
94-105のスコアでWESTが勝利を果たし、昨シーズンのリベンジを果たした結果となった。
MIPはEAST#10スクーティー・ランダル選手が獲得、ゲームハイの24PTS/9REBとチームをアグレッシブなプレーで牽引していた。
そして、MVPは勝負どころの4Qだけで12PTSと正確で冷静なプレーでチームを牽引し、ゲームを通じてもチームハイの21PTSと勝利に貢献した、#30テレンス・ウッドベリー選手が獲得した。
そして、最後は記念すべき10回目のオールスターゲーム開催地が発表された。
2016年1月、杜の都”仙台”にあるゼビオアリーナ仙台での開催。
あの大人気の仙台89ERSのティナくんも会場に登場した。
真剣勝負の40分間に、ブースターのボルテージが上昇、熱気でアリーナの室温も上昇し、汗ばむくらいの雰囲気だった。
大興奮のうち、リーグ創設10周年にして、9回目のオールスターゲームが終了したのであった。