“ターキッシュ エアラインズ bjリーグ FINALS 2015”
聖地・有明コロシアムは、やはり最後は”full house”だった。
人の熱、人の魂、人の想い…全てが絡み合って、今年の聖地も真夏のような雰囲気だった。あの興奮から2週間あまり、今でも思い出すと高ぶる感情と想い。22チーム中、4チームだけが受け取ることができた、聖地への片道切符。
前日会見からスタートした、合計72時間に聖地で起こった、全部のドラマを今回から余すところなくお届けしていきたい。今回は総集編。
3日間での名場面を写真を中心に振り返っていこうと思う。
2015.5.22
バスケの神様は快晴という天気を与えてくれたのであった。
勝負の前の日の静けさというよりも、明日からの決戦に向かって、聖地は数多くの人が動き回わり、全てのブースターに最高のおもてなしを実現させるため、会場内を奔走していた。
同時に片道切符を掴んだ、4チームが前日練習のため、時間に合わせてやってくる。
そして、コート上では前日会見が盛大に行われた。
出場する4チームのHC、非常にいつもと変わらない様子で登場し、緊張を見せるそぶりはなかった。
決戦を前に会場の雰囲気を確かめながら、落ち着いた様子を見せていた。
2015.5.23
ついに始まったラストダンスという、ドラマの最終回の始まり。
日本のバスケットボールが様々な部分で注目を集めていたのもあったのか、非常に聖地はいつも以上に盛り上がりを見せている様子だった。
そして、ついに1つしかないチャンピオンシップを掛けた戦いが始まったのである。
チーム創設7年目にして悲願の聖地のコートに足を踏み入れた滋賀レイクスターズと、4シーズンぶりにやってきた最多タイ3度目のチャンピオンシップを掴み取りたい浜松・東三河フェニックスのウエスタンカンファレンスファイナルからスタートした。
戦いは序盤から激しい攻防、負けたくないという気持ちから一進一退の攻防が続いた。
まさしく我慢の展開、両チームともに集中力が高く、緊迫したゲーム展開となっていく。
プロバスケプレーヤーとしてのラストダンスを迎えることを発表した彼の姿もコート上にあった。
後半も一進一退の攻防が続き、時間だけがジリジリと過ぎていく。
最終4Qの残り1分まで、どうなるのか?分からない展開が続いた。
決め手となったのは、2人の日本人プレーヤーだった。
最終的には82-77で浜松・東三河フェニックスがFINALへコマを進める。
そして、あっという間に次のゲームがスタートする。
因縁の対決、そう言わざるを得ない。
昨シーズンの有明で味わった悔しさを持って乗り込んできた秋田ノーザンハピネッツ、王座奪取を掲げて3度目の正直にして有明に突撃してきた岩手ビッグブルズのイースタンカンファレンスファイナル。
前半は本当にオフェンスに硬さが見え、更にフィジカルな展開となり、ロースコアでゲームが進んでいった。
なかなか吹かれないコールに、通常の精神状態を保つのが難しい部分もあったが、コートに立っているプレーヤーたちは冷静だった。
フィジカルな展開は、時にこんな激しい瞬間が起こることもある。
そして、運命の後半。
日本人シューターが全ての流れを変えた。
3Q中盤に飛び出した、ハピネッツ「おいさー」と「王子」の連続3P。
決めた瞬間、全ての感情を爆発させ、コートを支配していく。
この3Qが全てを決めてしまった、84-68で秋田ノーザンハピネッツがリベンジの舞台へ帰ることが決定したのであった。
2015.5.24
全てが決まる”ラストダンス”という、ドラマの最終回がスタートした。
全ての者の気持ちをクールダウンさせるように、朝方は少し涼しかった。
しかし、聖地だけは違った。
もう太陽が地面に燦々と照りつけ、気温はぐんぐんと上昇していく。
そして、熱すぎるくらいの情熱が会場周辺を包み込み、会場前から汗ばむ陽気となった。
そして始まった、3位決定戦。
それと同時に”5″を付けた、小川 伸也という男のラストダンスを意味する。
前日悔しい思いをした滋賀レイクスターズと岩手ビッグブルズが有明で初勝利を目指し、戦うことになった。
序盤からゲームは大きく動いていった。
前日の悔しさを全てぶつけるかのように、躍動するレイクスに防戦一方となるブルズ。
難しいゲームを自分たちのバスケットを最初から出していこうという気迫がコートを覆い尽くしていったのであった。
最初の10分間で21点の点差が付くという展開に。
そして、点差が付いてしまった後半。
猛牛たちも意地を見せる、最後の20分間は素晴らしいバスケットだったと桶谷 大HCが言った。
その通り、ブルズが自分たちの本来のバスケットをコート上に披露し、ジリジリと点差を縮めていく。
まさしく最後の最後まで分からないというバスケットの面白さを見せてくれた。
非常に緊迫した展開が続いたが、これも運命なのか、最後は小川 伸也の手の中にボールが収まり、ブザーがアリーナに響き渡った。
82-75で滋賀レイクスターズが3位の座を手にしたのであった。
こんな珍しいシーンもサイドラインで見られた。
この美しいライン、気持ちが一つになった瞬間なのかもしれない。
そして、最後は彼の色々な表情をお届けしよう。
この場を借りて、一言伝えたい。
「ありがとう、そして本当にお疲れさまでした。」
そして、始まる。
ラスト40分間。
全ては、ひとつしかない頂点に立つために。
全ては、5月24日(日)聖地・有明コロシアムで紙吹雪を浴びるために。
全ては、チャンピオンシップトロフィーを高々と掲げるために。
全ては、最後にスポットライトを浴びるために。
そして、誰もが味わえない最高の気分を自分のものにするために。
“FINAL GAME”
The road ends here…
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ターキッシュ エアラインズ bjリーグ OFFICIAL HP
浜松・東三河フェニックス
秋田ノーザンハピネッツ
滋賀レイクスターズ
岩手ビッグブルズ
<次回に続く>