支えてくれている人をガッカリさせない為に、残るのみ! 〜 横浜ビー・コルセアーズ #25竹田 謙

  1. インタビュー
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いよいよ始まる、生き残りを掛けた熾烈かつ残酷な戦い。
それがB1残留プレーオフである。
スポーツは勝ち負けがあり、それによって人生が大きく変わると言っても過言ではない。
5月3日(水)、ゴールデンウィークの谷間となったこの日に横浜には3,000人強のブースターが集まり、横浜文化体育館は満員御礼。
素晴らしい雰囲気の中でB1中地区の負けられない戦いが行われたのである。

ホーム最終戦でもあった横浜ビー・コルセアーズは最高の雰囲気に後押しされ、前半を我慢して戦い抜き、後半に期待が持てるようなゲーム展開をしていた。

しかし、3Qにウィークポイントでもあるインサイドを効率よく使われ、点差が徐々に離れていく。
その差を最後まで埋めることができず、三遠ネオフェニックスに61-77と敗戦を喫し、B1残留プレーオフに臨む形となってしまった。

ホーム最終戦となったこの日は満員御礼と雰囲気は素晴らしいものがあった

そのビーコルの中で、今シーズンコートにcome backしてきたベテランプレーヤーがいる。
アウトサイドシュートが持ち味でありクレバーなプレーで相手を翻弄する、#25竹田 謙だ。
一度は現役を引退し、Wリーグ(*1)のチームでコーチを務めた男がBリーグ開幕とともに、新たな海賊船の乗組員としてやってきたのだ。
38歳、とてつもない情熱とパワーがなければ現役復帰という決断はしなかったであろう。
そんな彼に現役復帰の事、そしていよいよ始まる熾烈かつ残酷な戦いの事、思いの丈を聞いてみた。

一度コートを離れたが、情熱が再び湧き上がり、ユニフォームを身に纏って、戦い続ける

-厳しいゲームになりましたが、ゲームを振り返ってもらえますか
自分たちで我慢しきれなかったというのが印象ですかね。

-前半我慢しながらも、3Qにインサイドのギャップを疲れてしまった印象がありました。
やっぱりディフェンスの所で、相手が自分たちの弱点をしっかりと付いてきた感じがあります。
その中でも自分たちも、その部分に対してしっかりと対応できたら良かったんだけど。

-1度引退して、またコートに戻ってきました。きっかけとかそこへの情熱とかは何だったんですか。
自分がコーチをして、女子のチームをコーチングしている中で男子と女子のスタイルの違いがあって。
コーチングしていて、素直に全力でやり切ると言うエネルギーが凄いあるなと思って。
自分にはその部分が少し足りなかったなと言う事を思っていましたし、彼女らの姿を見ていて、もう一回と言う気持ちになった。
その後コーチやるにしても何にしても、そこはもう一回チャレンジしてみようかなと思ったんですけどね。

-チャレンジして、コートに戻ってきてどう感じていますか。
そうですね、当然のように自分が思っていた通りにできた部分もあるし、出来ていない所もあるんですけど。
何れにしても、このチームで新しいメンバーに出会ったり、色々な対戦相手とゲームをした中で、自分としてはいい経験ばかりしているので。
そう言う意味では、凄くバスケットの奥深い所はもう一段見えたかなと言う気持ちはありますね。

彼の放つアウトサイドシュートはチームを何度も助けてきた、今回もそうなるであろう

-本当はこの週末でシーズンが終われば最高だと思います。しかし、残留プレーオフに進んだとしてもご自身のようなベテランとしてもメンタリティーや経験は本当にこのチームにとっては重要だと思うのですが。
僕もこう言う状況は初めてですし、入れ替え戦やこのようなルール自体も初めて。
まぁ、どうなるかは分からないですけど。
でも、このチームで1シーズンプレーしてきたので。
こうやってブースターの方とかスタッフだったり、ボランティアの方だったり、色々の方のこのチームに対する想いというのはこのシーズン中にずっと見てきたので。
そういう人たちをガッカリさせないような結果で最後終わりたいですね。
もしかしたら、すでにガッカリしているかもしれないですけど。
それでも最低限、最後の2連戦にしっかり勝って残留プレーオフでいい結果を残す。
もう経験とかという事もそうなんですけど、それ以上に自分自身の責任だったり、周りの人たちへの気持ちだったりが強い方がいい結果が残せるんじゃないかなと思っているので。
当然ゲームの場面で色々な事が起こるので、そういう所は自分の経験の中でカバーしていきたいですけど。
最終的にはチーム全員で一丸となった姿勢でゲームに臨む事が一番だと思います。

-コーチを経験してからコートに戻ってきて、バスケット感って変わりましたか。
いい意味でも悪い意味でも変わりました。
やはりどこかでコーチの眼でチームや自分自身を見ていたりしているので、それがプレーにすごく邪魔だなと思う時もあるし、その発想が良かったなという場面もあるんですけど。
だから何とも言えないですよね(笑)
一長一短な感じですね。
実際はコーチをしているわけではないので、そこら辺の折り合いをつける難しさはすごくありますけど。
でも、自分に対してはただ量をこなすとかではなくて、どうやったら効率的に自分の能力が発揮できるかなという風な見方をできるようになったのは、今までとはちょっと変わった感じですね。

-残る為のシーズン、意気込みを聞かせてください。
もう残るのみです!
それだけを考えていきたい。
周りの人たちやブースターの人たちの事を想って、自分ができる精一杯の事をやりたいと思っています。

今シーズン、大きな変貌を遂げた海賊たち。
新しい船の出航は非常に厳しいものであった。
しかし、最後の最後に目的地にたどり着けばいいという事を彼は最後に力強く語ってくれた。
いよいよ決戦の時、海賊たちの最後の戦いが今始まる。

最後に残っているのは、俺たちだ

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(*1)一般社団法人バスケットボール女子日本リーグ機構(WJBL)が主管する、日本女子最高峰のバスケットボールリーグのこと。

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